あさがお株式会社のサイト

フォト

facebook「いいね!」ボタン

2012年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29      

2012.02.29

「楽器たちの図書館 (新しい韓国の文学 2) 」

みなさんこんにちは。あさがお株式会社の池田です。bud

今日は2012年1月に読んだ本のうち、新鮮だった
「楽器たちの図書館 (新しい韓国の文学 2) 」の感想を。

キム・ジュンヒョク著。
クオンという出版社から2011年11月刊。

韓国の若い作家が綴った、現代の韓国の日常。
さらっと読める短編集でした。

韓国ドラマや韓国映画はたくさん日本に入ってきている割に、
文学は日本からの輸出超過っぽいですよね。
韓国文学って、日本語で読む機会が少ない。
で、こういう本があると知って、手にとってみました。

1冊読み終えて、(韓国語ならではの)わずか2、3の単語をのぞけば
これが韓国あるいはソウルの若者の日常だとは気にならない。
そこは日本でもあるようで、世界のどこかの都市でもあるよう。

あえて著者が無国籍風に描いているのか、
それとも世界中、音楽好きの若者の生態は似たようなものなのか。
翻訳された海外の文学とは思えないほど、
本書の空気感はなじみやすいものでした。

日本でいうところの「草食系男子」っぽい男子が
主人公であるところも、親しみやすさの一因です。
「俺について来い」的なマッチョ男子じゃなくて、ね。
登場人物はDJとか、レコード屋のバイト君とか、楽器店店員とか。
いるんだ、ソウルにも。草食系男子がcapricornusaries

表題作は、NHKラジオ「まいにちハングル講座」応用編の
2010年10月から半年間のテキストだったそうです。
これは後で知ったことです。

あさがお株式会社

携帯の方は「あさがお株式会社モバイルサイト」にどうぞ。

.。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

↓このジャンルの、よそのブログを読むにはこちらから。
人気ブログランキングへ

2012.02.27

「盗まれた世界の名画美術館」の感想

みなさんこんにちは。あさがお株式会社の池田です。bud

今日は2012年1月に読んだ本のうち、こってりしていた
「盗まれた世界の名画美術館」の感想を。

サイモン・フープト著、内藤憲吾訳。
創元社2011年8月刊。

まずは、この表紙。
美術館にかかる名画のようですね。
ちょっと仕掛けがあります。

中身は、名画を紹介する本だけにカラー図版が豊富ですshine

  「美術品盗難による被害額は地下経済において 
  麻薬・武器輸出に次いで第3位である。」

という宣伝文句が。
署名からは、怪盗ルパンのような泥棒が首尾よく盗み出した
名画の話ばかりかと想像していました。
ところが、そんなおもしろおかしい話ではないんですね。

例えば、戦争の戦利品。
ナチスがユダヤ人から略奪した品々。......。
正当な後継者に返還すべきという訴訟が世界中で絶えません。

これらの事例をまとめて読むと、欧米の有名美術館に
美術品を見に行くこと自体が罪深いことではとさえ思えますdown
海外の美術館を見に行くことが、昔からの趣味なのに...。

先般の記事から続いてまた、トルコ旅行のことをひきあいに出してしまいますと...。
トロイ遺跡を観光しても、遺跡しか見られなかったんですね。残念。

シュリーマンの発掘した出土品は、トルコ国外に持ち出されたとか。
ま、これは盗品ではないし、シュリーマンも私財を投げ打って
遺跡を掘り当てたのだから、といういいわけもあるかもしれませんが。

本書によると、シュリーマンのプリアモスの遺跡の出土品は、ドイツへ。
第二次世界大戦でのドイツ敗戦後、行方知れずになっていたが
モスクワ、プーシキン美術館にあったそうです。

印象深かったものに、ナチスドイツの時代の話がありました。
フェルディナンド・ブロッホバウアーというユダヤ人が、スイスに亡命した際、
その財産をナチスが売り払ってしまったそうです。
彼の亡き妻はクリムトの「アデーレ・ブロッホバウアーの肖像」のモデルです。
妻の思い出であり、巨匠クリムトの名作でもある絵画が
勝手に処分されるって、ひどい話ですよね。
そんなことも知らず、一観光客の私は、ウイーンのベルベデーレ宮殿で
クリムトを見ていたわけですねthink

現地で見たといえば、ムンク美術館の「叫び」「マドンナ」。
盗まれる前に見ていました。
2006に発見されたそうで、よかったですね。

ヘンリームーアの2トンのブロンズも盗まれたそうです。
びっくりです。早く、無傷で見つかってほしいですね。

他にも数々の盗難事例が紹介されています。
読みごたえたっぷりというか、十二分にというかcoldsweats01

付録に、行方不明の美術品展示室という章があります。
著名な画家の手になる絵画ですが、いずれも見たことがないので、
逆に贋作っぽく見えてしまうのが不思議でしたgawk

あさがお株式会社

携帯の方は「あさがお株式会社モバイルサイト」にどうぞ。

.。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

↓このジャンルの、よそのブログを読むにはこちらから。
人気ブログランキングへ

2012.02.24

「文化と外交 パブリック・ディプロマシーの時代」の感想

みなさんこんにちは。あさがお株式会社の池田です。bud

今日は2012年1月に読んだ本のうち、おもしろかった
「文化と外交 パブリック・ディプロマシーの時代」の感想を。

渡辺靖著、中公新書、2011年10月刊。

これは前回触れたトルコ旅行の際に携帯した本の一冊。
本を読むのが早いことだけが自慢なのに、
1週間の旅は意外にハードで読みきれず持ち帰りました。

だって、毎朝5:45に起床だったんですよwobbly
冬は日が短いから、早朝出発しないと日没までに観光しきれないってことで。
ホテルに着けば爆睡。
読書する暇もなく、帰路の飛行機でもだらしなく爆睡coldsweats01

余談はさておき。
本書に話を戻しますね。

冒頭で紹介されている中国版CNNのCNCワールド、VOA、
BBC、CNNに比べて日本の海外向け放送はしょぼいなあと感じましたね。
海外のホテルに泊まると、NHKが見られるときもありますが
現地語も含めた複数の言語をカバーしてはいないですよね。
報道の世界では、日本の放送局のプレゼンスは低いですね。

ところで、文中、米国の民間情報教育局(CIE)が戦後日本に設置した
CIE図書館の事例について紹介していました。
1950年までに日本の23箇所に設置されていたそうです。
洋書を日本人がこぞって閲覧していたとか。

こういうの、いいですねflair
日本政府も、日本文学全集やマンガを、全世界の図書館に
寄贈してはどうでしょうか?(すでにあるのかしら?)
マンガ読みたさに日本語学習頑張る子が、一人でも二人でも
出てくれればうれしいじゃないですか!

本書では、東日本大震災の「トモダチ作戦」をはじめとする
災害支援や平和構築などとパブリック・ディプロマシーの接合についても
ページを割いていました。

トルコ旅行とリンクして、印象深かった箇所を印象しますと...

...... 災害支援が外光環境を好転させた例は存在する。
 トルコとギリシアが好例だ。一九九九年、トルコ西部の
マルマラ地域で大地震が発生した際、隣国ギリシアはただちに
救援隊を派遣した。ところが、そのわずか三週間後、
今度はアテネで地震が発生、トルコの救援隊がすぐに駆けつける
格好となった。この相互支援の結果、両国の関係は急速に
改善し、それ以後、ギリシャは、原則、トルコのEU加盟に
反対しない立場をとっている。
 二〇一〇年のギリシャの財政危機の際には、トルコのタイイプ・
エルドアン首相がアテネに大規模な経済使節団を率いて経済
協力を表明、国防費削減にも踏み込んだ。キプロス問題などでは
依然として対立が続く両国だが、災害支援が、単に人道的な
正義を果たしただけではなく、互いの国益をも利する結果となった
ことは確かだ。

       「文化と外交 パブリック・ディプロマシーの時代」p99より

やや難解ですが、世界の日本を考えるときにおもしろい一冊でした。

あさがお株式会社

携帯の方は「あさがお株式会社モバイルサイト」にどうぞ。

.。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

↓このジャンルの、よそのブログを読むにはこちらから。
人気ブログランキングへ

«「暮らしがわかる - アジア読本 トルコ」